平成21年4月13日のインタビュー

西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まぁ、ぼちぼちやな。

西川氏: おっさんの自宅ではテレビがうつら ないそうですね。 ケーブルの契約してないんですか?

おっさん: してない。 そんなもん高いし必要あれ へん。 子供も嫁はんも、たいがいは日本のテレビ番組のDVDばっか り見とるし。 そらあ、アメリカのテレビも見れたら見るのかもしれんが、無かったからといっ て別に困ることもないわ。

西川氏: (マジかよ。。。) へえ、そうなんですか。 アメリカのテ レビを見れば英語の上達も早いと思いますし、共通の話題もできてアメリカ人とも付き合いやすいと思いますけどねえ。

おっさん: だからお前はチェイサ−やねん。

西川氏: チェイサ−? Chaser? 追う人ってことですか?

おっさん: ピンポーン、その通りじゃ、ボケ! そんなチェイサー根性やさかいに、お前はアホやねん。 英語が上達して何が嬉しいねん?  アメリカのテレビを見てアメリカ人と楽しく話が出来て何が嬉しいねん? それって、 日本でいうたら、テレビをいっぱい見て周りの人達と共通の話題で楽しく話ができるみたい なことやんけ。 皆の知ってることを知ってれば、そらあ、話ははずむんやろうけども、 そんなことしてたら一生テレビや新聞から開放されんぞ。 たくさん知識があれば、 ちょっとした評論家気取りで気持ちいいかもしれんが、それだけではしょせんチェイサーや。  人が発信する情報を追ってるだけやんけ。 せっかくこの世に生きるのであれば追 われる側の人間になれ! 人の興味を引くこと、人がなんじゃかんじゃと騒ぐような ことをしたり、作ったりしてみろっちゅーねん! それが青春というもんやろ!

西川氏: (また始まったで。。。) そうは いっても、そういうのは簡単じゃないですよ。

おっさん: じゃあお前はチェイサー人生をまっと うしたらええやんけ。 ただ、間違っても若者にそういうアホなことを言うなよ。 才能あ る若者をわざわざチェイサーに追いやるようなことだけはしてはならんぞ。

西川氏: (ここは言わせておこう) はーい!

おっさん: おっ、かわいい返事や。 まあ、とに かくチェイサーにならないためには人を追わない、そしてわざわざ人に合わせないことや。  自分は自分や。 共通の話題なんか、別に同じテレビ番組を見てなくてもい くらでもある。 天気の話もできるし、飯の話もできる。 だいたい、相手の話を「へ えー」って聞いてるだけで十分やがな。 それでいろいろ学べるなら、なおさらテレビな んか見なくてもええやんけ。 わしなんか、フランスへ行ったときに学生が会議室でプレ イしてるのを見て初めてWiiというゲームの存在を知ったし、飛行機の墜落事故も職場で人から 聞いて初めて知ったし、オリンピックなんか全然知らんまま終わったし、それで別にイジ メられることもなくニッコリと過ごしとるわ! 

西川氏: (オリンピック知らんまま終わったっ て、アホやん。。。) へえー! マジっすか!

おっさん: マジっすよ! わしにとってはそんなことよりも作品 を作ることの方が大事や。 それはイラストであったり、歌であったり、研究論文であっ たり、専門書や日本語教育の教材であったりと、そういういろんなものを作り上げて 世間の皆様のご機嫌をうかがうことこそがわしの喜びや。 それを批判する人もいれば、 笑ってくれる人もおるやろう。 すごいと絶賛してくれる人もいれば、うんこちゃんと罵 倒する人もおるやろう。 しかし、そうやって人がわしの作品に時間を費やしてくれると いうことが素晴らしいやんけ。 おまけに皆さんの評価によって作品の価値も定まってく るとなれば、最高に素晴らしき世界やがな。 研究だってそうや。 わしは皆が騒いでる 所には寄り付かない。 何を騒いでるのか聞くのもじゃまくさいし。 それよりも、自分で 奇天烈な研究をセンセーショナルに発表して、それについて人になんじゃかんじゃ言うて もらう方がええわ。 

西川氏: (とことん孤独なやっちゃなあ)  ひぇ〜! スゲっすね!

おっさん: スゲっすよ! ということで、今日は もう帰ってやる! さあ、わしを追ってこい、このチェイサー野郎! ほれほれ、さあさあ!

西川氏: (アホや。。。) いやーん! 待っ てくださいよーん! 

おっさん: キャッハッハッハ、キャッハッハッハ!

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