平成20年6月13日のインタビュー

西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まぁ、ぼちぼちやな。

西川氏: ついに、青春の高校数学が 日本国内出版されたようですね。(→ 青春の高校数学 at オンブック社

おっさん: そうやな。 これで自分で 販売せんでもええようになったから、わしもちょっと楽になるわ。 後はオンブックはん にお任せや。 いやあ、良かった、良かった。

西川氏: では、せっかくの節目ですから、 ここで少し「青春の高校数学」について振り返ってみましょう。

おっさん: 何でやねん。 もうええやんけ。  後はオンブックはんに任せようぜ。

西川氏: いえ、それはダメですよ。  ここは一つの区切りなんですから。 まあ、嘘でもいいですから、とりあえず振り返って みて下さいよ。

おっさん: 嫌じゃボケ! 

西川氏: (嘘でもええのに。今回はあかんのか な?) いや、そこを何とか、

おっさん: じゃかまらっしゃーい! しつこい ねん! 振り返るヒマがあったら、新しいイラストでもかくわ、アホ! とにかく、 これで日本の人も手軽に買えるようになったんやさかい、後は 買うか買わんかだけの問題や。 目次も序文も内容の一部も、たいがいは 高校数学ページ で公開しとるし、オンブックHPでも立ち読みもできるようになってるし、もう十分やんけ。  それよりも、新しいものを創り続けることの方 が大事や。 今は特に、本業ではない部分の自分の研究が最優先や。  これを推し進めないと、明るい未来は絶対にやって来ないんや。 これまで、多くの 「簡単にできること」にちょっとずつ時間を取られて、ズルズルと置き去りにされてきた モノが一杯あるんや。 ちょうど昨日、フランスのボルドーから「2007年春の共同研究を 再開させまっしょール、ボンジュール、マドモアゼール!」というメールが 来てしまったし、これでいよいよ動き始める時が来たんや! だから邪魔すんなや、パゲー!

西川氏: (パゲって何?) わかります よ。 わかりますけど、せっかく出版したんですから、ちょっとぐらい振り返っても

おっさん: お前は鼻毛か? お前みたいな奴は、 外へ出てフラフラと風にそよいでいるところを、鼻毛バサミでチョキンと切られてしま え! せっかく出版しようが 何しようが、それはしょせん一つの通過点や。 通過点ならば、通過すればええんや。  2001年にミシガン大学で博士号を取ったときも、それはしょせん通過点やったさかいに 卒業式にも出えへんかったわ。 だから、こっちでよくある「黒いマントを着て、カクカク の帽子のせて!」みたいな写真なんか一枚もあれへん。 博士号の学位の紙も、折り畳ん だり、セロテープで壁に貼ったりしてたさかいに、もうボロボロやけど、そんなもんはしょせん ただの紙切れなんやから、そんなもんでオッケー・オーライ・ボーイ&ガールや。  そうやって、わしはこれまで様々な通過点を普通に通 過してきたんじゃ! だから今回も普通に通過するだけじゃ! 

西川氏: (ほんまに無茶苦茶なおっさ んやで。 卒業式は出ろよ。 不良かよ。 しかも博士号の場合は、一人一人、名前と 博士論文のタイトルをアナウンスしてくれるのに。  ほんま信じられへんわ。。。) 

おっさん: とにかく、わしの頭はもう次のこと で一杯なんや。 特に、この First-Order System Approach は、わしが生み出した 赤ちゃんボーイや。 わしにはこいつを大きく育てる義務があるんや。  自分の子を他人に育ててもらうことは許されんのや! だから、もう帰れ!

西川氏: いや、わかりますけどね。 でも、じゃあ、 誰かが出版祝いをしてくれるって言っても拒否するんですか?

おっさん: アホか? それは 有り難く祝ってもらったらえ えやんけ。 そんな有り難いことを何で拒否するねん? お前は最低な奴やな。 わしはただ、振り返 るヒマがあるなら、ちょっとでも前へ進むと言ってるんや。 とにかく、止まったらあか んのや。 もう次の本も完成に近づいてきとるし、今年の年末のアルバムの構想も練っと るところやし、さっき言うてた First-Order System Approachの論文 の第2弾も 今年中にジャーナルに投稿せなあかんのや。 こんなクソ忙しいときに、優雅に サラサラヘアーをなびかせて、セクシーに振り返ってられるかーっちゅーねん!

西川氏: (何やねんそれ?) はいはい、わか りました! もちろん前へ前へ進むことは素晴らしいことですけども、 でも、せっかく待望の日本出版を果たしたんですから、少しぐらいは昔の 苦労話とか、裏話的なものを話して頂けたら読者の方々も喜んでくれるんじゃないかなと 思っただけですよ。 数学論文を書き始めた2003年秋には、まだ こんな感じの論文(induction.pdf) で、大阪弁丸出しの全くふざけたアホアホ論文だったこととか、 2006年(第2巻執筆終了時)に米国で発売していた「青春の高校数学」VOL.1とVOL.2は、 こんな感じの本だったこととか↓、

第2巻の最後の項目にあるギブスの話は、オチを考えずに書き始めてしまった為、 あのオチを思いついたときには、自分でも感動をおぼえたこととか、第1巻と第2巻はそれぞれ執筆に 1年を要したが、第3巻は(一番量が多いのにもかかわらず)奇跡的に半年間で 書き上げたこととか。 ほら、ちょっと考えただけでも、いろいろ出てくるじゃないで すか。 それから、まだCafepress版の発売も実現してなかった2005年や2006年に、 はるばる日本から「購入希望!」のメールが届き、 多くの方々が国際郵便為替などを使って購入してくれたこととか、 様々なフィードバックをくれたKOBYの生徒達や日本の高校生や先生達がいたこととか、 毎週、金曜日の夜には、数式を飛ばして原稿を読み批評してくれたヨメハーンがいたり とか。  そうやって、いろんな人にサポートして頂けたからこそ、執筆継続のモチベーションを 維持することもできたし、だからこそ今ここに日本出版となったわけじゃないですか。  (皆さん、本当に有難う御座いました!)  これはおっさん一人の通過点ではないんですよ。 みんなの通過点なんですよ。  だから、せめて少しぐらい振り返って欲しかったんですよ!

おっさん: うっ、ううっ。。。

西川氏: な、泣いてるんですか?

おっさん: がっ、ガオー!

西川氏: (岡八郎やがな) 

おっさん: そうか、そうやったよな。 うん、よし、わかった! ほな、わし振り返っ てみる! 

西川氏: もう遅いですよ! 今、私が振り返っ たところじゃないですか! はい、今日はもうおしまいです。 さようならー!

おっさん: おーい待ってくれ! ほら、振り返っ たぞ! あっ、あかん、振り返ったらお前が見えへんがな! おーい、待ってくれー!

西川氏: (アホ過ぎるわ、このおっさん。。。)

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